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奥山月仁

Author:奥山月仁
サラリーマン投資家

年率20%リターンを目指す長期投資法。

↓以前書いたファンダメンタルズの本です。
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ウソは付けないキャッシュフロー計算書

さて、通信販売業者のアイケイですが、
今回の決算では少々気になる数字が出てきました。

前回の損益計算書だけなら、
まぁ、合格だったのですが、
キャッシュフロー計算書を見ると、

「うむ?変だな・・・」

と、黄色信号が点灯しないといけません。

キャッシュフロー計算書の基本的見方については、
相互リンクさせていただいている竹内弘樹(ひっきー)さんの
「やさしい株のはじめ方」を参考にして下さい。

http://kabukiso.com/apply/zaimu/cashflow.html

私のブログでは、ここまで親切に基本の解説はやりませんので、
もし、財務分析や株式投資の基本部分を知りたい方は
ひっきーさんのサイトや本をお勧めします。

で、アイケイの今回のキャッシュフローを見ると、
アイケイキャッシュフロー

本業でのキャッシュの収益を示す営業キャッシュフローがマイナスです。
ひっきーさんが言うところの「しんどい系」ですね・・・

これまで順調だったのに何が起きたのでしょうか?

ヒントは、たな卸資産にあり。
(上側の赤線部分です。)

この会社、何らかの理由で、
急激に在庫が積み上がってしまったのです。

はて?

通販も順調で、化粧品事業もうまく行っているはずなのに
何が原因なんでしょう・・・。

もうちょっと、詳しく決算書を読みこんで行く必要がありますね。

で、決算短信をさらに読み進んで行くと、ありました。
アイケイセグメント情報

事業分野ごとの売上・利益の情報です。

これを、過去にさかのぼって調べて行けば、
少なくとも、
どの事業分野に問題があるのか見当がつくはずです。

やり方は昨日の損益計算書と同じです。

決算短信にあるのは、累計数字ですので、
1四半期前の数字を引いて、
四半期ごとの売上・利益の推移を見て行けば良いのです。

すると、答えが見えてきました・・・。

どうやら、スキンフード事業の方が原因のようです。

以下のグラフは、
スキンフード事業の売上と利益、直営店舗数の関係を
グラフにしたものです。

アイケイスキンフード

この会社、スキンフード事業が伸びると見込んで
急激に店舗数を増やしていますが、(グリーンのライン)
必ずしも、店舗数に売上が追い付いていません。(ブルーのライン)
結果、直近の四半期ベースでは、
スキンフード事業は赤字だったことが分かります。(赤のライン)

これは、会社としては読みが外れたんでしょう・・・

実は、この事業、当初、テレビに取り上げられたり、
雑誌に取り上げられたりで、非常に順調にスタートを切りました。

それで、「イケる」と読んで出店速度を速めたようですが、
どうやら、ここへきて、少し客足が鈍ったようです。

その結果、売れるとにらんで買い込んだ在庫が捌けず、
たな卸資産が積み上がってしまい
営業キャッシュフローがマイナスとなってしまったと
考えられるのです。
(あくまで私の推測ですが・・・)

まぁ、こんな感じですよ・・・
小売りやサービス事業の立ち上げ期なんて・・・

あるアイデアを成功させるべく、
当初は、試行錯誤をするのですが、
なかなか実になって来ないものです。

で、次第に現場レベルでの細かな配慮や改良、
経営レベルでの戦略変更を繰り返していくうちに、
本物なら、収益が安定してくるし、
ダメなら、ダメなりの結果が出てくるのです。


また、通常、小売りでも外食でも、
店舗のオープン直後は、ドッと客が来たり、
逆に、全く、期待ハズレに終わったりで、
収益が安定しません。

ですから、多くの企業が発表する既存店の売上推移の情報には
新規オープンから1年以上たった店舗のみが対象となります。

参考に、以下は、以前取り上げたとんかつ屋の「かつや」の月次報告資料ですが、
下段の注意書き(2のところ)に既存店売上は14カ月を過ぎたものと定義されていますね。
http://v3.eir-parts.net/EIRNavi/DocumentNavigator/ENavigatorBody.aspx?cat=tdnet&sid=940959&code=3085&ln=ja&disp=simple
(実はこういうレベルのビジネスは勝ち組中の勝ち組。大半は、志半ばで撤退する。)

そういう意味では、
まだ、このスキンフード事業が、
今後、うまく行くのか?
行かないのか?

見極める段階にはなさそうです。

逆に言うと、この事業が足を引っ張っているのに、
全体収益が順調だということは、
主力の通販事業は相当に順調だと言えます。

アイケイ通販


スキンフード事業に期待してこの株を買うには時期尚早。
けど、通販事業の順調な伸びに対して、
株価が割安と判断するなら、買いを検討してもよい。

そんなところが、結論でしょうか?

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この記事に対するコメント

あつまろさん、こんにちは

コメントありがとうございます。

それを楽しいと感じられないと、
ファンダメンタルズ投資は続かないかもしれませんね。
【2012/01/15 18:43】 URL | 奥山月仁 #-[ 編集]

とても参考になります。数字からストーリー(仮説)を立てて読み解くのは、楽しいことですね。
【2012/01/14 01:56】 URL | あつまろ #-[ 編集]


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