信用取引でナンピン買い???
ちょっと初心者の方にはお勧めは出来ませんが、 ナンピン買いについて、もう少し 私の経験も踏まえて書かせてもらいます。
まず、「信用取引は絶対にしない」と心に決めて 株式投資をやられている方には関係のない話です。
長期投資ならそれで良いと思います。
少し前にある方から、 「住宅ローンのような借金を抱えていると、 株式投資、特に長期投資は怖くて出来ない。 そんなリスクは取れない。」 というコメントを頂きました。
全くその通りだと思います。
信用取引も全く同じで、 長期にわたって利息を払いながら取引を続けると 少なくとも利息分だけは、 他人さんよりパフォーマンスを悪くします。
一方で、確実にリスクを高める行為ですから、 まぁ、近寄らない方が無難でしょう・・・。 (ちなみに信用取引の金利は通常3%前後です)
さて、前置きはこのくらいにして、 昨日のナンピン買いの続きです。
私も信用取引ではボロイ思いも、 夜も眠れないような思いもしてきましたが、 今でも全く使わないわけではありません。
最近は、株式投資総額の10%以内というルールを自分で作って、 その範囲で信用取引をやります。
その程度の金額なら、 いざとなれば、他で運用している低リスクの資産(もちろん生活資金とは別)で、 いつでも現引きできますから 人生が終了することはないと判断しているのです。
で、その信用取引を使う時と言うのが、 大抵ナンピン買いをするときなのです。
ええ、ですから、かなり真剣ですよ。 ナンピン買いする時は・・・
充分時間を開けて、 たった1回に絞って、 株式投資総額の10%以内で・・・
ではここでちょっとしたクイズです。

①A株を500円で1万株買ったとします。 ところが、見事に落ちてくるナイフをつかみ、傷だらけとなって、 400円まで下落してしまいました。 含み損は100万円です。
そこで、調べに調べ、神経を研ぎ澄ませて、 遂に信用取引でナンピン買いを決行。 ②400円でもう1万株購入しました。
③すると狙い通り、ほどなく株価は急回復し、 再び500円を超え515円となり、 現物で15万円の利益。 信用取引では、115万円の利益が出ています。
私のルールに従えば、ここでどちらかを売り、 リスクを当初の水準に戻し、 非常事態である信用取引を解消することになります。
あなたなら、①の現物と②の信用取引分とどちらを売りますか?
どうでしょう???
そうですね・・・。 通常なら①の現物を売るのが正解です。
①の現物を売ると15万円の利益から10%税金が引かれ、 513万5千円の現金が手に入ります。 (手数料および金利は計算しない前提の話です。)
そのおカネで、②を400万円で現引きすれば、
1) A株10000株と、 現金113万5千円
が手元に残るわけです。
一方、②の信用分を売ってしまうと、 利益は115万円出ますから、 税金を11万5千円も取られてしまいます。
結果的に、
2) A株10000株と 現金103万5千円
が手元に残る事となり、
1)と比べて10万円も使える金額が減ってしまう訳です。
もし、次にこの資金で別な株を買うなら、 例えば1000円の株を買うなら、 1)の場合は、1100株買えるのに 2)の場合は、1000株しか買えません。 そうすると値上がり益も10%ダウン。 将来の配当もずっと10%少なくなってしまいます。
長期投資を前提とすれば、税金分を考慮すれば 高く買った方を売るのが必ず正解だったのです。
ただ、将来税金が20%になることが予定されていますので、 税金が安い今のうちに払ってしまうと言う選択も ひょっとしたらあるかもしれません。
最近はこういう状況がおこった時、 ちょっと悩みだしてはいるのですが、 結局、今言ったような選択を 習慣として実行してしまっています。
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